胆道がんは年間約22,000人が診断され、早期発見できた場合でも5年生存率は約60%と治りにくいがんの1つです。
その原因は未だ完全には解明されていないものの、活性酸素が過剰になることによる慢性的な炎症などがリスク要因とされています。
そこで、活性酸素を除去する作用のある水素吸入療法が近年注目を集めています。
本記事では、胆道がんについて簡単に解説し、水素吸入療法が胆道がんの予防や改善に役立つのかについて、これまでの研究データをもとに詳しく解説します。

胆道がんは年間約22,000人が診断され、早期発見できた場合でも5年生存率は約60%と治りにくいがんの1つです。
その原因は未だ完全には解明されていないものの、活性酸素が過剰になることによる慢性的な炎症などがリスク要因とされています。
そこで、活性酸素を除去する作用のある水素吸入療法が近年注目を集めています。
本記事では、胆道がんについて簡単に解説し、水素吸入療法が胆道がんの予防や改善に役立つのかについて、これまでの研究データをもとに詳しく解説します。
胆道がんとは、胆道に発生するがんです。
胆道は、肝臓で分泌された胆汁(脂肪を消化するための液体)の通り道のことを指します。
胆道には胆管、胆嚢、十二指腸乳頭が含まれ、胆道がんはこの3つのどこかに発生するがんの総称です。
日本では1年間に約22,000人が胆道がんと診断され、約18,000人が命を落としています1)。
まずは、胆道がんの特徴について見てみましょう。
胆道がんの明確な発症メカニズムは解明されていません。
しかし、以下のような要因があると発症リスクが高くなるとされています2)。
また、最近の報告によると、印刷工場などで特定の塩素系有機溶剤を使用する作業者が、胆道がんに罹患する傾向があることが明らかになっています。
胆道がんの症状は様々あります。
中でも顕著なのは黄疸です。
黄疸とは、目の白い部分や皮膚が黄色く見える現象や、皮膚のかゆみを伴う状態を指します。
黄疸は、胆道のどこかががんで詰まることで胆汁がうっ滞し、胆汁内のビリルビンという物質が血液中に流れ込んで引き起こされる症状です。
その他にも、みぞおちや右わき腹の痛み、体重減少などの症状が生じます。
また、詰まった胆汁に細菌感染が生じると炎症を引き起こして、敗血症など重度な合併症が生じるケースも少なくありません3)。
胆道がんの治療方法は進行度や全身の状態によって大きく異なります。
基本的にはがんを切除する手術を行いますが、全身の状態が悪い場合や転移がある場合などは手術ができません。
そのため、抗がん剤治療や放射線治療などを行います。
また、胆道が詰まって黄疸などの症状がある場合には胆汁の排出をスムーズにするための「胆道ドレナージ」という治療が必要になることもあります4)。
胆道がんは早期の段階で発見できたとしても、5年生存率は60%程度で治りにくいがんの一つです。
また、転移がある場合の5年生存率は3%以下であり、今もなお新たな予防や治療方法の研究が進められています1)。
胆道がんは治りにくいがんであり、残念ながら早期の段階で発見されても命を落とす方は少なくありません。
新たな予防や治療の解明が進むよう期待されています。
近年では水素が予防や治療に役立つ可能性を示唆する研究結果や症例が報告されています。
水素と胆道がんの関係を示す研究結果の内容を詳しく見てみましょう。
2021年に、水素水が胆道がんのひとつである胆管がんの発症を予防する可能性を示唆する研究結果が報告されました5)。
胆管がんは胆管線維症という病気から発生すると考えられています。
この研究では、胆管線維腫症を発症させたラットに対して水素水を5か月間投与したところ、有意にがんの発生が抑制できたことが明らかになりました。
それだけではなく、胆管線維腫症の病変自体も縮小していることが明らかになっています。
今回の報告は動物実験の段階であるため、水素水が人の胆管がんの予防に役立つと断言することはできません。
しかし、水素分子が胆管がんの元となる胆管線維腫症に良い影響を与えることは期待できるでしょう。
水素吸入療法は、水素水よりもはるかに多くの水素を体内に取り入れることができます。
そのため、水素吸入療法も胆管がんの予防に役立つ可能性は高いと考えてよいでしょう。
今後のさらなる解明に期待します。
2019年には、水素吸入療法で末期の胆のうがんが回復したという症例が報告されています6)。
この症例によれば、患者さんは72歳女性。肝臓への転移や十二指腸への浸潤がある末期の胆のうがんを患い、全身状態も悪かったため積極的な治療はできなかったそうです。
そこで水素吸入療法を3か月行ったところ、転移したがんは縮小。
さらにがんによる貧血などの症状も改善して、通常の生活を送れるようになったと報告されました。
この症例の報告では、水素吸入療法が積極的な治療ができない末期胆のうがんを改善へ導いた可能性が示唆されました。
どのようなメカニズムで水素吸入療法が効果を発揮したのかさらなる解明が必要です。
しかし、この報告は治りにくいがんの一つである胆道がんの新たな治療法開発への光となりました。
今後の更なる解明に期待します。
胆のうがんは早期段階で発見できても命を落とすケースがあるがんです。
基本的な治療は手術によるがんの切除ですが、進行度や全身状態によっては手術ができない場合もあります。
多くの方が胆のうがんで命を落としたり、進行を抑えられずつらい症状に悩まされたりしているのが現状です。
今回ご紹介した2つの報告によれば、水素吸入療法が胆道がんの予防や治療に役立つ可能性が示唆されました。
まだ確実に効果があると言える段階ではありませんが、胆道がんの新たな予防や治療方法として応用されることに期待したいと思います。
現在胆道がんの治療を受けている方、胆道がんのリスク要因に当てはまる方は自宅で簡単にできる水素吸入療法を試してみるのもよいでしょう。
水素吸入に関する研究論文・疾患別考察・基礎知識をまとめる編集チーム。特定メーカーに属さない中立的な立場で、医師監修・ファクトチェック体制のもと、エビデンスに基づく情報を発信しています。
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